風渡1「私の骨格を作ったふるさと」

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私が生まれ育ったのは八ヶ岳の西麓、海抜1020メートルの高原の村、原村である。なだらかに西に向かって傾斜する、広大な俎板原と呼ばれる地で、今でこそ高原野菜やペンションで名が通る、豊かな村になったが、私が生れてから高校を卒業するまでの1944年(昭和19年)~1963年(昭和38年)頃は、養蚕を主産業とする文字通りの寒村であった。しかし、この村の自然や生活、労働や祭、行事、父母や祖父母、そこで出会った人々の生き様から学んだことは多く、ふるさとは私の人としての骨格を作ってくれた地である。
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